1.多様性と一貫性の両立
『スローフード』という言葉はどんどん広がってきていますが、その使われ方は幅広く、まとまりがありません。自然食レストラン、有機栽培の野菜や天然酵母のパン、伝統食のレシピ集など、運動を広げる上での多様性を保ちながらも、「何でもあり」にならないよう、一つひとつを検討し、一貫性も重視する。その両立が必要だと感じています。
2.単純な二項対立/単純なバランス論
『スローフード』の良さを強調するあまり、『スロー=善』『ファースト=悪』と言わんばかりの、単純化された主張もあります。一方で、「スローとファーストの長所をバランス良く取り入れよう」とする単純なバランス論では、『スローフード』が立ち向かおうとする様々な問題を解決していくことはできません。ファースト(=効率化)によって何が失われつつあるのか、一つひとつの課題を慎重に検討し、その答えを丁寧に「選び取っていく」姿勢を大切にしたいと思っています。
3.現実味
『スローフード』を自分の生活に取り入れるには、今の社会的(あるいは個人的)な価値観が『無駄』として省いてきたものを見直す必要があり、時間やお金を含めて、一見「低効率・高コスト」に見える行為に挑戦しなければなりません。仕事・趣味・交友・娯楽など、それぞれが分断されてしまっている現状では、「ゆっくりと(手間をかけて)食べる」時間をなかなか取れないという現実もあります。
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