青年海外協力隊〕カテゴリー案内

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1号(2000/8) / 2000-08-01 (火)

1号(2000/8)

協力隊員としてケニアに来て2ヶ月。首都ナイロビでのスワヒリ語学習や予防接種、教育実習を終えて、今は西の果てキシイという町で理数科教師として赴任しています。ナイロビからバスで7時間、緑の多いのどかな町です。そこで、今までに感じたこと・驚いたことをケニアの紹介を含めつついくつか思い出してみます。ただし、これはあくまでも僕の主観であり、キシイ地区のごく一部で起こった出来事です。
ケニアは東アフリカの赤道直下にある国。面積は日本の約1.5倍、人口は約2,900万人。部族としてはキクユ、ルヒャ、カレンジン、そしてマサイ等。宗教はキリスト教が主。公用語はスワヒリ語、英語で、多数の部族語がある。首都ナイロビは200万人都市。高地(1,500m)にあるためとても涼しく、平均気温は20℃前後。雨季、乾季がある。協力隊員は現在約100人。職種は理数科教師、ポリオ対策、自動車整備、環境教育等。

挨拶について

この間赴任して初めて買い物に行きました。校長先生と一緒です。彼らは道で知り合いに会うと「ジャンボ!(こんにちは!)」。そしてがっちりと握手します。「ハバーリ?(ご機嫌いかが?)」には「ンズーリ!(元気だよ!)」と答え、おしゃべりが始まります。行き先のこと、今日の天気、砂糖について、親戚の話…という間にまた知り合いが。「ジャンボ!」そして握手…という訳で、彼らは心ゆくまで話を楽しみます。そして、満足すると「クワヘリ!(さようなら!)」と言ってまた歩き出す。
でも、ここは田舎で知り合いだらけ!その度に話をするので、1キロ先のマーケットまで2時間もかかってしまいました。さすが‘ポレポレ(ゆっくりゆっくり)‘の国だなぁ。

交通手段

彼らはとても足腰が強いです。1時間くらいの距離なら「near!(近いよ!)」、2時間でも「not so far.(そんなに遠くないね。)」そんな彼らも遠くへ行く時は、マタツと呼ばれる小型バスを使います。早速乗ってみると…。
あれ?動きません。車はずっと止まったまま。お客さんは窓の外の物売りさんとのんびり交渉しています。そして、お客さんを集めている人が一人。どうやらお客さんがいっぱいになるまで待っているようです。そういえば乗り場には時刻表がありません。ようやくいっぱいになりました。でもまだ動きません。彼は相変わらず客集め、そして別の人が乗ってくる。えっ、まだ乗るの?…痛い!…苦しい、もう無理という頃に彼が車の横をポンポン、と2回たたき、人でぎゅうぎゅうになったマタツはようやく走り始めます。これではいつ着くことやら、と思っていると…速い!というか速すぎ!マタツはでこぼこ道を猛スピードで走っていきます。お尻は痛い、頭は打つ。もちろん信号などなく、彼らはひたすら目的地まで飛ばすのです。

言葉と会話

僕の家は学校の隣にあります。このあたりに住んでいる外国人は一人なので、みんな珍しいようです。「ビオレ!(こんにちは!)」と声をかけてくる人もいて、「ビアモノ!(やあ、こんにちは!)」と返します。これはキシイ語、というようにキシイの人たちはキシイ語、スワヒリ語、英語と3つの言葉を話すのです。しかも同じ文の中でさえ。
でもこれは彼らにとって当たり前のようです。うちの校長は7つもの言葉を話せるんですよ!

野生王国ケニア?

僕の出身大分県には「アフリカンサファリ」というサファリパークがあります。たくさんの野生動物たちがいる大きな動物園のような所です。サファリといえばアフリカ、というようにきっと多くの人たちがアフリカのイメージとして野生動物を思い浮かべるでしょう。事実、ケニアにはたくさんの野生動物がいます。キリンにライオン、サイにシマウマ。そして有名なあの百万羽のフラミンゴ。だからといって、ケニアの人たちが動物に詳しいかというと、そうでもないのです。ライオンを見たことのない人もたくさんいます。なぜでしょうか?
それは、多くの野生動物たちは人の住んでいる所ではなく、サファリの中にいますよね。シマウマのような例外もいますけど。そして、サファリに入るには入場料がいる。実際にナイロビの小学生の3%しかサファリに行った事がないそうです。現金収入の少ない地方の子達はなおさらでしょう。テレビのある家なんてほんのわずか。彼らにとって野生動物は身近なようでそうではないんですね。

近況

今はまだ働き出して日が浅いですが、これから彼らとどんどんいろんな話をして、刺激をたくさん受けようと思っています。

1号(2000/8)

2号(2001/2) / 2001-02-01 (木)

2号(2001/2)

買い物

海外旅行をしたことのある人は経験済みかもしれませんが、ここケニアでは品物に値段がついていないことが多いです。そこで、買い物をするたびにお店の人と値段交渉をする事になります。とは言え、相場を知らない最初の内は大変!?「Bei Gani?(いくらですか?)」と尋ねるのですが、果たしてその答えが妥当なのかどうか。半分に値切って喜んでいると先輩に「そんなに高くないよ」と言われ落ち込むことも。
でも慣れてくると随分と安くしてもらった上におまけまでもらうこともあります。そんな時に重要なのはやっぱり言葉。話が弾んで自己紹介まで始まると嬉しいものです。ケニアではタクシーの値段もすべて交渉です。目的地を告げると値段を言われ、また楽しい戦いが始まります。

学校生活

僕はセカンダリースクールで先生をしています。日本の6-3-3-4制と違い、ケニアは8-4-4制で、それぞれがプライマリー/セカンダリー/ユニバーシティーと呼ばれます。
僕の学校の場合ですが、生徒たちは朝6:30に学校に来て自習をします。7:20から12:40までが午前中の授業。1コマ40分で、休憩は2回だけ。7限が終わると昼食が13:30まであります。自習のあと午後の授業が2コマで15:20 まで。その後は曜日によってクラブや学校整備、ディベートの時間があって、16:30から体育をし、17:30に下校。 寮制の生徒たちは夜や週末も自習の時間があるそうです。毎週月曜と金曜には朝礼があります。国旗を揚げた後、月曜日は英語、金曜日はスワヒリ語で国歌を歌います。
まだ夜も明けてすぐでとても寒い!ですが、生徒たちは元気です。学校行事として、他校とのスポーツ大会や修学旅行もあります。

宗教

ケニアでは海岸部を除くほとんどの地域でキリスト教が信じられています。ここキシイでもたくさんの教会があって、多くのセカンダリースクールは教会と併設されています。 僕の学校でも朝礼のたびに聖歌が歌われたり、宗教の授業が週に3コマあったりします。
教会には土曜日に集会が開かれるものと日曜日に開かれるものの2種類があります。初めて会った人との会話で、自己紹介後の彼らの質問の中には、たいてい「あなたの宗教は何?」と言うのがあります。また教会に誘われる事もしばしばです。ミサでは彼らはよく歌を歌い、とてもにぎやかです。女の子たちが前で踊っていたりもします。ここでもポレポレで、集会は朝の8時から昼12時までやってる事もよくあります。

ケニア料理

ケニアの料理と言えば、ウガリとスクマです。ウガリは白とうもろこしの粉をお湯で練ったもの、スクマは野菜の一種で、油と塩で調理します。鏡餅のように出来上がったウガリを右手でちぎり、練って軟らかくしてからスクマと一緒に食べます。実際にウガリを上手に作るのはなかなか難しく、練り方にもコツがあるようです。お肉としては牛、鶏、やぎが一般的です。その内牛とやぎはお店で量り買いができ、調理方法も似ていますが、鶏は大変です。買う時は生きたままで、自分でさばかなければなりません。協力隊の訓練では実際にさばき方も練習します。鶏は手間もかかり一度さばくと量も多いため、お店で食べる以外はパーティー等で使われることが多いです。他にもトマトや玉ねぎ、キャベツ等はほとんどのマーケットで見かけます。
飲み物の代表はチャイと呼ばれるミルクティーです。これに目の粗い砂糖をたっぷり入れます。一度慣れるとストレートティーが物足りなく感じてしまいます。「日本のお茶には砂糖やミルクを入れないんだよ」と言ったらとても驚かれます。

近況

働き始めて数ヶ月が過ぎました。誰でもぶつかるそうですが、言葉の壁は本当に大変です。授業を進めるのはプラン次第で何とかなるのですが、生徒の質問、職員室での先生の会話がなかなか聞き取れず、日本語を話せない環境と自分に向かい合う時間の長さに戸惑いもあります。でも、若く陽気な同僚の先生、素直でシャイな生徒、ちょっと変わった他の隊員と、面白い環境です。

2号(2001/2)

3号(2001/8) / 2001-08-01 (水)

3号(2001/8)

This is Africa

ケニア人からよく聞く口癖です。生徒達の足の速いのに驚いた時、どこまでも続く青い空に対する感動を伝えた時、マタツの通る道の悪さに疲れている時、彼らは「This is Africa (これがアフリカだよ)」と返してくるのです。誇る時も悲しむ時も。あまり「Kenya」とは言いません。「Africa」「Black」と自分達の事を表現します。彼らにとってあまり国境に意味は無いのかも知れません。

雨の止む時

ケニアの中でも西部に位置するここキシイは、比較的雨の多い所です。天気予報が必要無いほど毎日の天気が大体決まっています。日の出は6時半頃、朝は晴れてとてもさわやかです。雲一つ無い日も珍しくありません。昼の日差しはとても強く、日陰に入って涼しい風でしのぎます。夕方急に曇り出したかと思うと続けて雷、激しい雨。すごい時はひょうと共に屋根が壊れそうなほど降ります。
そんな中で暮らす彼らは、雨の止む時を知っています。ポイントの一つは「雨粒が小さくなった」時。よく見ていると、本当に同じ一回の雨の中でも雨粒の大きさって変わることに気付きます。

結婚

様々な民族、たくさんの宗教が混ざって一つの国を作っているケニア。結婚観もそれぞれにあるようです。伝統的な考え方として、「一人の夫が何人もの妻を持てる」というものがあります。
ここキシイでは、妻は自分の家の敷地内にそれぞれの家を持ち、母屋に一日交代で順番に暮らすという習慣も。牧畜で暮らすマサイ族も一夫多妻で、これには男が戦のため長生きしにくい事も関係があるそうです。反対に一人の妻が複数の夫を持とうとすると不幸が起こると信じている人もいます。キリスト教では一夫一妻を勧めているそうですが、それを信じている人でも伝統はまた別物と考えているのでしょうか。また、海岸部に信者の多いイスラム教では一夫多妻制を認めているそうです。

近況

暮らしに徐々に慣れてくると、今まで見えなかったことにも少しずつ気付き始めます。彼らが持っている「生活の知恵」を少しでも学ぼうと意気込む毎日です。

3号(2001/8)

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